Austらぼ

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#Lockdown解除に抗議します

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少し前、芸能人による #検察庁法改正案に抗議します というtweetが話題になった。この件について私は詳しくないが、芸能人のtweetに唐突感があったために様々な憶測を呼んだ、と理解している。(違う?)

さておき、SNSを使ったデモ活動は今後主流になるのかもしれない。だから私もやってみようと思う。

#Lockdown解除に抗議します

 

意味不明なLockdown

QLD州は、NSW州との州境閉鎖を9月まで続ける予定らしい。(予定変更の可能性あり。)

それに対し観光業界は、「新感染者が激減している時に1,500億ドル産業にダメージを与えることは正当化できない」とLockdown解除を求めているとのことである。

SMH記事の和訳 ― 州境閉鎖 「何の役にも立たず、害があるだけ」

 

実際、オーストラリアにおいて新規感染者はほとんどいない。入院者数も少なく、ICU患者は一桁だ。だから州境をLockdownし続けるのは意味不明である。今はJobKeepr Paymentで最低限の保障をしていても、ビジネスが崩壊して「職」自体が無くなると、9月以降に失業者が溢れることになるかもしれない。

 

失業率増加は不動産市場への下げ圧力

以下はオーストラリアの失業率とメルボルンの住宅価格変動率(前年比)を示している。The Urban Developerから拝借。(なぜオーストラリア全体とメルボルンを並べているかは不明。)

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オーストラリアでは長らく「不況」がなかった。前の「不況」はおよそ30年前で、失業率が11%に達している。赤矢印

そのとき、やはり住宅価格は前年比マイナスがしばらく続いた。青矢印

失業時に家を買う気満々の人はあまりいないだろうが、仮にいたとしても銀行が住宅ローンを承認しない。また、JobKeeper Paymentの状態でローンを組むのはほぼ不可能である。

よって言うまでもなく、失業率増加は不動産市場への下げ圧力である。

関連記事「不動産市場を予想する簡単な方法 ― ローンの成約数」

 

隠れ失業

Australian Bureau of Statisticsによると失業率は6.2%(4月20日)となっている。

現在、労働人口の約1/4がJobKeeper Paymentを受給している。これは「雇用されている」という扱いだから、現段階では失業率に含まれていない。

Lockdownが長引いてビジネスが崩壊すると、「職」自体が消える。JobKeeper Paymentが終了したら、その「職」は無くなっているかもしれない。その結果、失業率は10%に達するとも予想されている

 

ブラッド・ピットに怒られそう

私は当初から、厳格なLockdownには疑問を持っていた。いつの間にかオーストラリアでは新規感染者数をゼロにすることが目標のようになっているが本来目指すべきは…。この話には深入りしない。

 

ところで私の立ち位置は何だったか?

それは「できるだけ安くなった底値で家を買う」ことだ。

ということは、私は失業率が上がる施策を支持しなければならない。Lockdownが長引けば長引くほど私には好都合ということになってしまうのだ。

  

映画The Big Shortで、空売りを仕掛けてはしゃぐ二人組にブラッド・ピットが一喝する。

「生身の人間を見ろ」と。「経済指標が悪化するということは何十万もの人々が苦しむということだ。それを理解しているのか?」

私もブラッド・ピットに怒られそうだ。

 

神の見えざる手

私はこの邪な考えを自粛すべきだろうか?

経済学の父と呼ばれるアダム・スミスはこう述べている。

「人々が自己の利益を追求することによって社会は”見えざる手”に導かれる」と。

つまり、個人が自己の利益を追求することによって創意工夫や効率化、イノヴェーションが起こり、回り回って社会全体の豊かさを底上げすると言うのだ。

ということで…私は私利私欲を追求することにする。 

#Lockdown解除に抗議します

 

注)QLDの4割の人が州境のLockdown解除に反対しているとニュースで言っていた。私と同じ悪巧みをしている人間がそんなにもいるということである。