Austらぼ

オーストラリアを知り、移住・留学を成功させるためのブログ

家賃交渉/シェアハウス脱出のすすめ

このエントリーをはてなブックマークに追加

ある確かな情報筋によるとシドニーの不動産屋には、家賃値下げ要求(懇願)が殺到しているらしい。事の流れはこうだ。

 

  • 新型コロナウイルス問題発生!
  • 失業者続出!
  • 収入も貯金もない!
  • シドニーの家賃は元々高すぎた!
  • だから家賃安くして!
  • 政府から補助金貰えるでしょ?
  • 自分はその対象外。だから家賃安くして!

 

また、中途解約の申し込みも多く(そして実家に帰る?)、入国制限もあり、今までの家賃では空室を埋めるのが難しくなっているらしい。

そもそも論として、以前から「2017年以降はアパートメントが供給過剰になる」という推測もあった。

これらをひっくるめて、今、rentが下がっているらしい。テナントもdesperateであるが、大家たちもまたdesperateなのである。

 

初めての賃貸探し

2004年にシドニーに滞在していたとき、ご多分に漏れず初めの1か月ほどはホームステイをした。

過去記事「ホームステイは私の黒歴史」

 

その次はシェアハウスだ。このときはCentralとMuseum Stationの間にあるhigh-rise(タワマン)に住んだ。

私自身はそこに満足していたが、とある事情でフラットメイト達の不満が高まった時期があった。そこで私はふと、オーストラリアの賃貸サイトを閲覧したのだった。

これは極めて画期的な行動だった。

地上に降りたサルがあるときふと二足歩行してみた――くらいのインパクトである。

当時、私の周りにいたワーホリの人たちや留学生には全くその発想がなかった。住居探しと言えば日本人なら日本語サイト、韓国人なら韓国語のサイトでやるのが当たり前だった。

 

ともかく私はその賃貸サイトで、近所に2Bed 2Bath + sunroomの物件を見つけた。それもかなりあっさりと。

Museum Stationのそばで、私が通っていた学校に徒歩1分の距離。家賃は週500ドルだ。私は計算した。

マスターベッドルームに3人、セカンドベッドルームに2人、サンルームに1人、光熱費がこれくらいで…。よし、今より安くなりそうだ。

 

初めてのインスペクション

その広告は大家(パートタイムの消防士)が直接載せたものだった。話は進み、インスペクション当日、大家とそのガールフレンドが尋ねた。

「何人で住むつもりなの?」

私は何ら悪びれずに答えた。「6人」

「まあ、大勢だこと!」

 

私は何と天然だったのだろう!

若いというのは怖いもの知らずだ。

通常、アパートメントの入居可能人数は ベッドルーム数×2 である。

あるいは昔はそんなregulationはなかったのだろうか? いやあったはずだ。

 

ただし消防士たちの顔は引きつってはいなかった。話はとんとん拍子に進み、我々は6カ月の賃貸契約を結んだ。

私はこのとき、収入証明など一切提出していない。そこはFurnishedだったから、我々のような短期滞在者を対象にしていたのだろうが、もし不動産屋を介していたら、書類で落とされたかもしれない。ましてや6人で住むことなんて許されなかっただろう。

 

理想のシェアハウス

元々住んでいたシェアハウスには運営者とそのガールフレンドを含めて7人いた。(日本語サイトでシェアハウスの運営者をオーナーと呼んでいるのを見かけるが、彼らは断じてownerではない。)

そのうち4人(私含む)が、新しいアパートメントへの引っ越しに応じた。と言うか、事前にそう決まっていた。そして新たに2人をあっさり見つけ、予定通り6人で1人当たりの家賃を抑えることに成功したのだった。

 

情報の非対称性

新しいシェアハウスでは、消防士への家賃支払いは私が担当した。私がフラットメイトたちから徴収し、期日通りにきっちり振り込んだ。

それでアジア系への信頼が増したのか、6か月の契約終了前、大家は私に言って来た。

「次に住む人を見つけてくれたら100ドルあげるよ」

そんなのは朝飯前だった。私はまたもあっさりと次のテナント(日本人)を見つけた。

しかしその消防士がわざわざ100ドル払って頼んで来たということは、我々の間には情報の非対称があったらしい。(大袈裟な言い方!)

つまり消防士は英語のサイトしか使わない、日本人は日本語のサイトしか使わない、よって需要はあるのに供給されないというミスマッチが起こっていたということだ。

 

家賃交渉/シェアハウス脱出のすすめ

ここまで思い出話を書き連ねたが、私が話をどこへ持って行きたいかお気づきのことだろう。冒頭で述べたように、今、一部の大家はdesperateである。

Desperateな大家はテナントの属性になど構っていられない。ワーホリや学生の寄せ集めでも了承するだろう。(現に消防士は全く気にも留めていなかった。)また、家賃や契約期間の相談にも柔軟に対応するだろう。(賃貸サイト以外にも、Airbnbでも交渉してみるべきだ。)

 

コロナ問題でオーストラリアから退場を余儀なくされた人も大勢いるのかもしれない。しかし運良く影響が軽微だった人にとっては家賃交渉の好機である。また、劣悪な環境のシェアハウスから出て、自分たちで理想のシェアハウスを始めるチャンスでもある。

Rentが下がる現象は、一説によるとシドニーに限らずあちこちで起こっているらしい。

 

シドニーでお勧めのSuburb

Wentworth Pointはアパートメントの供給過剰でコロナ以前からrentの値崩れが起こっていた。今はもっとヤバいことになっているかもしれない。

f:id:aulab:20200404052858j:plain

 

Wentworth Pointは別の理由からもお勧めだ。例のCostcoに近いからである。

過去記事「オーストラリアでサーモン刺身を安く美味しく食べる方法」