羨ましすぎるオーストラリアの年金②
前回の記事「羨ましすぎるオーストラリアの年金①」で、オーストラリアのAge Pensionが国民年金に比べ極めて有利であることを述べた。
今回は積み立て方式のSuperannuationを紹介する。
Superannuationは会社が負担
サラリーマンの場合、企業が給料の9.5%分を上乗せしてSuperannuationの口座に積み立てる。
例えばあなたの月収が100万円の場合、会社は9万5千円を上乗せしてあなたのSuperannuation口座に振り込むのだ。
大手ファンドの運用成績
Superannuationを運用する機関は幾つもあるが、手数料が低いAustralian Superの運用成績を見てみよう。
以下、平均年利
1985年設立以来 9.68%
直近10年 7.31%
直近5年 10.51%
直近3年 9.30%
直近1年 11.08%
かなりいい線いっている。
ところでオーストラリアにおける平均年収は、ざっくり630万円である。
そうすると会社が積み立てる金額は月々約5万円だ。
これを複利計算してみる。
あり得る条件
- あなたがオーストラリアに移住して来て、35歳で平均年収630万円の職を得、60歳でリタイヤすることとする。
- 年収は630万円で25年間固定。
- ファンド設立以来、平均リターン9.68%だったから、手数料を引いて9%が今後もずっと続くと仮定。
(正直、9%が続くと私は信じていない。が、年収は25年変わらないという仮定だから、これくらいは許されるだろう。)
- 毎月積み立てられる5万円は15%課税される。よって税引き後の4.25万円が運用される。
- Superannuationで得られた利益は毎年15%課税される。
結果
複利計算サイトで上記の条件を入れると、次のような結果を得た。
会社が積み立てた総額(税引き後) 1275万円
利益(税引き後) 2936万円
合計 4436万円
25年リターン 196%
この4436万円はその後も年利9%で増えていくのである。
こんなうまい話があるのだろうか。
(ちなみに、企業が積み立てている9.5%という数字は今後増えていくように法律で決まっている。)
また、Superannuation以外でも、貯金なり投資なり自分で好きにすればいいのだ。
過去の記事で書いた通り、オーストラリアには有利な投資が幾らでもある。
日本のニュースは悲観的なものばかりだが、オーストラリアにはお気楽な雰囲気が漂っているのである。