移民に働かせてビーチでカクテル
オーストラリア人の生活は実に優雅である。
海辺にはお洒落なカフェやレストランが並び、人々はカクテル片手に会話を弾ませるのだ。
しかしその優雅な生活も、移民に低賃金・重労働を強いることによって成り立っているのである。
…という話を始める訳ではない。
実は移民は高収入
オーストラリア政府によるSHAPING A NATIONという報告書から「一週間の収入」のグラフを引用する。
赤い矢印のところを見て欲しい。
「青棒」は「1996年以降に来た移民」を示し、
◆ はオーストラリア生まれの人を示す。
「青棒」は ◆ より高いことが分かる。
また、収入が高い側では概ね、「青棒」は ◆ より高い。
つまり、「1996年以降に来た移民」は高収入の人が多いのである。オーストラリア人よりも!
このことを報告書は誇らしげに述べている。
ニュアンスとしては、
「1996年以降の新しい移民制度により、移民を高給取りにすることに成功した。してやったり(ニヤリ)」
という具合に。
なぜ「してやったり(ニヤリ)」なのか?
移民が自国民より稼いで「けしからん」とならないのか?
報告書は以下のように強調している。
「移民は教育を受けた状態で来て、リタイヤするまでおよそ30年間税金を納める。したがって移民は教育費や福祉を食い潰したりしておらず、単に納税するだけの存在だ(←これは私が付け加えた)」
オーストラリアは移民に、産業の育成や福祉の充実をさせようとしているのである。
移民に「おんぶにだっこ」状態なのだ。
したがって、結局のところ発想は
移民に働かせておいて自分たちはビーチでカクテル
なのである。