投資用物件を衝動買いした件
ここまで不動産投資家(自宅購入も投資と考える)をさんざんコケにしてきた私だが、実のところクイーンズランドに
投資物件
を一つ所有している。
普段、I don’t believe in property. I’ve never believed in property.
と公言していた私だったが、前述の不動産関連Meetupに顔を出すうち、そこが紹介する物件を言われるまま、ほいほいと買ったのである。
まったく怖いものだ。
相手からすれば、簡単すぎて拍子抜けしたかもしれない。
試しにやってみた海外不動産投資
なんだかんだ言っても、一度試してみないとそれを語る資格はない。
まあ、シドニーやメルボルンのようにバカげた価格ではないし。。
ということで、新築の4Bed 2Bath 2Carparkを$395,000で購入した。
場所によっては$395,000で新築の4Bedが買えるのである。
(いっそ、そこに住むべきだ。)
株で言うところの、誰からも見向きもされない不人気銘柄のようなものだ。
さて私の投資物件に無事テナントがつき、例の如く中国人の友人にそのことを話していると(シドニーでは気が付くと不動産の話題になっていた)
「いいもんでしょ? 投資は」
と相手は上から目線の発言をした。
ここでも私は煮え切らない返事をした。
「さあ、どうだろ。それは最後まで分からない」
キャピタルゲインは神頼み
今後値上がりなし、価格一定と仮定した場合の計算では、税引き後で年利5%程度である。
ローンの元本を返済しない(レバレッジ5倍を続ける)前提での計算である。
将来的に減価償却費は減っていく。
そうなるとリターンは5%から徐々に低下していくのだ。
もし不動産価格が上がれば結果的に通算での年利は上昇し、成功と言えるかもしれない。
しかしながら、そうなるかどうかは誰にも分からない…。
あなたのベンチマークは何ですか?
この会話をしているとき、友人のベンチマークは普通預金だったはずだ。
2.5~2.8%あたりの数字と比較して、「投資はいいでしょ?」と発言した訳だ。
実のところ私は不動産購入に至るまでにオーストラリアで様々なものを試していた。
社債(税引き前) 5~6%
株(税引き後の配当) 5%を超えるものがごろごろある
デベロッパーへの貸付商品(税引き前) 8%
P2Pレンディング(税引き前) 8~18%
オーストラリアでは何でも金利が高いのだ。
そして私の見立てでは、P2Pレンディングでさえ、8%のものはそれほどハイリスクでない。
数十万ドルを投じ、さらにレバレッジをかける不動産投資。
加えて多少の手間がかかる…。
私の不動産投資がどういった結末を迎えるかは二十年経たないと分からないだろう。
税引き前で8%、税引き後で5.5%程度
を越えなければ私は自らの行動を正当化できない。
不動産投資を実践したからこそ私はそれについて語れる。
しかし失敗して「授業料を払った」で片付けるには高すぎるギャンブルなのである。